ROAD TO NIRVANA

愛とポエムとお花のブログ。ときどき書評。たまに映画レビューとか。

不定点観測 ⑦ 人生ローション

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8月15日の夜、おれたち家族は山口を後にした。

そして、翌16日の午後遅く横浜に戻った。

短い旅だったが、自分にとって「移動」することはやはり楽しいものだということが確認できて、よかった。

それも、移動して何か変わったことをしたいわけではなく、移動そのものが好きなのだと思う。

何年か前に、青春18きっぷを使い大阪まで出かけたときも、入った店が、すき家ドンキホーテブックオフだったということもある。あとは、ただ大阪の街をブラブラしただけだった。

大体どこに行ってもそんな感じだ。虎さんではないが、「フーテン気質」なのかもしれない。まあ、自分の気質を定義しても仕方ないが、血液型のようなものだろう。

そう言えば、昨日自分の血液型をアピールするTシャツを着ていたあんちゃんを目撃した。

そのTシャツの背中には、「I am B type !」という文字を囲むように、B型の性格としていくつかの傾向のようなことが列挙されていた。

「自由奔放」「一匹狼」…あとは思い出せない。他にも色々と書いてあった。

何の意図があって、そんなTシャツで往来を歩くのか判然としないが、突然交通事故に巻き込まれて、病院に担ぎ込まれ輸血が必要となったときに役立つのかもしれない。

何が起こるか分からない時代だ。こうしたリスク管理は大切だが、おれが着ることはないだろう。

で、「フーテン気質」に戻るが、それは実は特別なことではなく、多かれ少なかれ、誰でも持っているのではないかという気はしている。

そうでなければ、「ノマド」などという言葉が広まるはずがないし、「断捨離」や「ミニマリズム」といった流れも無関係ではない。

「断捨離」「ミニマリズム」は、言わば、「動き」をより滑らかにするためのローションのようなものだ。

ローションは痛みを快感に変える。

人が生み出すあらゆる概念(notion)は、動物として在るためのローション(lotion)だ。

概念が重要なのではない。概念によって、もたらされる感覚が重要なのだ。ローションによってもたらされる快感が重要なのだ。

あなたの人生がつまらないのは、そこに動きがないからだ。動きを怖れているからだ。それどころか、動かないことこそ安全だと思い込んでいる。あるいは、手段を蒐集するだけにとどまっているからだ。

まずは、ローションのキャップを開けることだ。

大丈夫、怖くない。全然痛くないよ。