ROAD TO NIRVANA

愛とポエムとお花のブログ。ときどき書評。たまに映画レビューとか。

Running happy young men

もうすぐ三が日も終わる。たった今、年賀状のプリントが終わった。毎年12月上旬にはやろうやろうと思いながら、結局大晦日あたりに慌てて書いていたのが、今年は更に遅くなった。

昼間にでも手をつければよかったが、テレビで箱根駅伝を観た後、ダラダラしていたら夕方になってしまった。それにしても相変わらずの情緒的な実況中継だった。選手のお母さんがどうしたとかお父さんがどうしたとか、いつまでそんなアナウンスをやるつもりだろうか。将来、息子が陸上を始めて箱根駅伝選手に選ばれたら、そのとき日テレのアナウンサーが、「○○選手は、いつもこの時期にはお母さんの厳しい指導で宿題の書き初めを泣くまでやらされていたそうです。今、そんな厳しい指導から一目散に逃げるようにこの箱根路を駆け抜けています」と日本全国に向けて拡散することを想像して戦慄する。

そういうわけで、今大会は青山学院大学の圧倒的な勝利に終わったが、同大学の監督の「ハッピー大作戦」が功を奏したとのことだ。その作戦の詳しい内容は知らないが、そのネーミングだけで実に象徴的だと勝手に納得している。ちなみに前年の作戦名は「ワクワク大作戦」だったらしい。「ワクワク」で「ハッピー」とは、まさにバシャールの教えである。これは、これからは気合いや根性といった「精神論」ではなく、「幸福」や「ワクワク」を前提とする「精神性」の時代であるということの具現化であると言えよう。

だからと言って、気合いや根性が不要というわけではない。今まではそれらを支える思想が、「欲しがりません。勝つまでは」という標語に象徴されるような、「集団のため」のものに集約されていた。しかし、これからは「幸福な個人のため」のものへと変わりつつある。要するに、個人一人一人が自発的に動けば、結果としてチームを勝利に導くということだ。「幸福な個人であるため」という思想の下で、気合いや根性は最大限のパフォーマンスを発揮する。そういう光景をわれわれはこの正月に目撃したのだ。それはわれわれの意識にゆっくりと、しかし確実に浸透することだろう。

こうした流れは必然というか、自然のプロセスだが、気に入らない人たちも少なからず存在するのかもしれない。タスキを渡して、倒れこむどころか、カメラに向かってピースサインなど、とんでもないと思う人もいるだろう。そう思う人は、そのときの自分の感情を観察してみるといいかもしれない。

と、そんなことを考えていたら年賀状書きもこんな時間になってしまった。

そろそろ書くか。