ROAD TO NIRVANA

愛とポエムとお花のブログ。ときどき書評。たまに映画レビューとか。

ホームレスとアジア主義

昨夜、渋谷の宮下公園のホームレスが強制退去させられたとTwitterで知った。この年の瀬にわざわざ執行するようなことなのかと思うが、役所のやることはよく分からない。

この話を知ったとき、おれはなぜか頭山満 - Wikipediaのことを思い出した。

ホームレス強制排除と70年前に死んだ大アジア主義の巨頭に何の関連があるのか自分でも分からない。

おれの記憶回路の配線ミスなのか、それとも無意識の領域で何かしらの繋がりがあるのか、いずれにせよ、おれは頭山満を思い出したのだった。

だからと言って、ここで頭山満について何か論じるつもりはない。それだけの知識も持ち合わせていない。

ただ、今の日本はアジア主義 - Wikipediaではないということだけは分かる。

日露戦争以降のアジア主義の定義は、東アジアにおける日本の優位を前提にアジアの革命勢力を支援する思想に発展し、やがて日本を盟主としたアジアの新秩序構築(アジア・モンロー主義あるいは大アジア主義)、そして昭和研究会による「東亜協同体論」としての政策化、「大東亜共栄圏」構想へとつながっていく。1945年の日本の敗戦によって、近代アジア主義は終焉したとされる。

▲ただし、おれが言うのは、上記引用したような意味でのアジア主義ではなく、「欧米列強のアジア侵出に対抗する方策として展開された」出発点としてのアジア主義である。

しかし、結局のところ、出発点がどのようなものであれ、結果としてそれが「大東亜共栄圏」という構想を生み、いまだに禍根を残している現実を眺めると、アジア主義などは妄言中の妄言なのかもしれない。

ただ、今日の日本の置かれた、あるいは向かっている情況には、アジア主義が著しく欠けているからこそのもののような気もする。

それと、ホームレスの強制排除はどう関係するのか。

こうして思いつくままに書きながら、これは、あながち突飛な連想ではなさそうだなという気がしてきた。

おそらく、どちらもある種の眼差しが欠けているのだ。