ROAD TO NIRVANA

愛とポエムとお花のブログ。ときどき書評。たまに映画レビューとか。

戒厳令の秋

息子が昨日の残りの手羽先の唐揚げを食べたいと言うのでオーブントースターで焼き直し、いっしょにご飯もレンジで温めて出したところ、そのご飯の匂いを嗅いだ息子が顔をしかめ「これ変な匂いがする!いらない」と言い出した。

確かにそう言われてみればちょっといつもと違う気がした。しかしおれは加熱すれば大丈夫だと言い、チャーハンを作ることにした。何より廃棄するよりはマシだ。

熱したフライパンに一欠片のニンニクを炒め、玉子を投入してかき混ぜる。続いて「いつもとちょっと違うご飯」を入れて炒める。塩胡椒で味付けしつつ、用意しておいた玉ねぎ、ピーマン、椎茸、ハムを次々と加えて最後にごま油を数滴垂らし完成。

我ながら上出来だった。

しかし食後、小一時間して嘔吐感に見舞われた。吐き気を堪えて横になりぐったりしているとと、何とか小康状態を取り戻したので、ここはひとつ冷たいコーヒフロートでも食って気合を入れようと思い、調子に乗ってコーヒーフロート2杯食って、しばらくしたら猛烈な腹痛に見舞われトイレを反復横跳び並みに往復する羽目となった。

その後はキリキリと胃痙攣に締め付けられ、家にあった胃薬を服用して何とか凌いだ。

そして寝た。寝るしかなかった。

ふと気がつくと、耳を聾する轟音が辺り一帯に鳴り響き、慌てて立ち上がり、根岸の沖の方角を見ると、巨大な戦闘機がオレンジ色に発光しながら墜落していった。部屋の中にいるのに外が見えるという矛盾に気づくことなく、おれは子供らに声をかけて庭に出た。ちょうど家の前の道路を軍用の車両が物凄いスピードで下っていくのが見えた。町内会の人たちも多く出てきて深刻な表情を浮かべていた。戒厳令が施行されたのだ。誰に言われたわけでもないのにおれたちはそれを理解して、それぞれの家に引っ込んでいくのだった。

目が覚めたおれは胃の辺りを押さえながら、戒厳令の夢と食あたりの関連性について考えた。

そこでおれが得た教訓はこうだ。

感覚・直観をスルーして理性・思考を優先すると大変なことになる。

嗅覚を無視して、もったいないからと言って傷んだご飯を食べると腹を壊す。

理性・思考を重んじるあまり、様々な危険の種子から目を逸らしていると戒厳令が施行される。

現状維持願望は危険を孕んでいる。 いくら見た目は大丈夫そうでも放っておいたら傷んでいくのだ。

振り返ってみると、おれは昨年も同じような流れで腹を壊している。我ながら残念ではある。 ➡︎ 腹を下して、iPhone 6/6 Plus発表に思う。 - ROAD TO NIRVANA

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